〜「伝える」から「伝わる」へ。読み手の心に届く感想文〜
こんにちは!塾長の大山勝也です。
3回にわたってお届けしてきた「感想文シリーズ」。
いよいよ今回は【上級編】です!
ここまでで、感想文の基本の流れや、気持ちを深めるコツはつかめてきましたね。
上級編では、「自分の思いを読み手にちゃんと届ける」感想文に仕上げる工夫をご紹介します。
🎯ポイント①:「その気持ち、どうして?」を自分の言葉で
初級編・中級編では、「感動した」「勇気をもらった」「共感した」などの素直な気持ちを書くことを大切にしてきました。
上級編では、そこからもう一歩ステップアップして、
「なぜそう思ったのか?」
「どんな場面で、どんな気持ちになったのか?」
を、自分の体験や考えと結びつけてふくらませていきます。
ただ“伝える”だけでなく、“伝わる”感想文を目指しましょう!
📝《初級→上級》表現ステップアップ例
ここでは、「感想文のコツ②(表現を豊かに)」にあった表現をベースに、
📌《初級編の表現》 → 📌《上級編でふくらませた表現》
として、具体的な書き方の変化を紹介します👇
📌例①:「感動した」
🟢《初級編の表現》
この本を読んで感動しました。
🔵《上級編でふくらませた表現》
主人公が「最後まであきらめない」と決めたシーンを読んだとき、涙が出そうになりました。
自分も途中で投げ出してしまったことを思い出して、「もう一度がんばってみよう」と思えました。
📌例②:「勇気づけられた」
🟢《初級編の表現》
この言葉に勇気づけられました。
🔵《上級編でふくらませた表現》
主人公の「やってみなきゃ何も変わらないよ」というセリフに、背中を押された気がしました。
普段、失敗がこわくて何も始められない自分にとって、とても大事な一言でした。
📌例③:「心が洗われたようだった」
🟢《初級編の表現》
優しい場面を読んで、心が洗われるようでした。
🔵《上級編でふくらませた表現》
友だちを思いやる主人公の行動にふれたとき、
最近の自分がイライラして家族にきつくあたってしまったことを思い出し、
もっと人にやさしくしたいと思いました。心があたたかくなりました。
📌例④:「共感した」
🟢《初級編の表現》
主人公の気持ちに共感しました。
🔵《上級編でふくらませた表現》
主人公がクラスでひとりぼっちになった場面を読んだとき、
自分も転校してきたばかりで友だちができず、毎日が不安だった頃を思い出しました。
「私もあのとき、こんな気持ちだったな」と自然に涙が出ました。
📌例⑤:「よかった」
🟢《初級編の表現》
最後がハッピーエンドでよかったです。
🔵《上級編でふくらませた表現》
つらいことが続いた主人公が、最後に夢を叶えた場面を読んで、胸がじんわりと熱くなりました。
「努力はすぐに報われなくても、無駄にはならない」と感じ、これからの自分にも希望がもてました。
🪄ポイント②:「感想文のコツ①」を仕上げレベルに!
掲示のコツ①で紹介している「7つのステップ」も、上級編では“書き方の深さ”を意識してみましょう👇
ステップ 上級編の書き方のヒント
①その本を読もうと思ったきっかけ 本のどこに自分と似た部分があったかをふり返る
②どんな内容だったか あらすじ+「この本は〇〇の大切さを教えてくれた」などテーマも加える
③特に心に残ったところ どんな気持ちになったか+その理由を書く
④一番好きなところ 好き=「自分にとってなぜ大切なのか?」を説明すると◎
⑤印象に残った人物 主人公以外でもOK!自分と重なるキャラに注目してみよう
⑥その理由 自分の経験や性格とつなげてふくらませる
⑦この本を通して思ったこと 「これからどうしたいか」「どんな気持ちになったか」でしめくくる
📣まとめ:「自分の気持ち+なぜそう思ったか」を言葉にしよう
感想文の上級レベルでは、
**「気持ちを言葉にする力」+「それをふくらませて伝える力」**が問われます。
難しいことを書こうとしなくて大丈夫です。
大切なのは、“正直な気持ち”と“その理由”を、自分の言葉でしっかり伝えること。
それが読み手の心に届く、あなただけの感想文になります。
🌟これで感想文シリーズ(初級・中級・上級)は完結です!
この夏、みなさんが「読んでよかった」「書いてスッキリした!」と思えるような感想文に出会えますように
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